sashimono[3,5,3,5]再掲 2

11[3,5,3,5] 多面体

[3,5,3,5] の製作説明をしようと思います。
レオナルド ダ ヴィンチの 挿絵にある多面体 Leonardo da Vinci’s Polyhedra
( 多面体研究家 George W. Hart さんの webpage にリンク )
に形状を似せたものを 今回はお伝えします。

いつも使用している角材と違って 三角棒を用います。
断面は 正四角形を対角線で 二つに分けた形状 (直角二等辺三角形)です。

なぜ三角棒を用いるか説明します。

今まで お伝えしていた多面体製作の方法は 多面体の面ではなく
面と面でできる線つまり 稜線を 何かの材料でどう正確に表現するか でした。

今回のは 何かの材料で 正確な多角形を表す平面を複数つくり
それらの辺を接合し立体を作る というものです。

多角形を作る材を 四角の断面をもつ角棒にすると
それぞれの多角形の接合部分には V字型の溝ができてしまいます。

正多角形の辺を作る角材の 側面と多角形の平面とでできる角度は 90° です。
つまり 90°の面角を持った 厚みのある多角形どうしの結合では
二面角が 180°になってしまい 立体の製作は不可能です。

三角棒の面角は 90° と 45° と 45° です。
三角棒を 多角形を縁取る frame とする場合 内側の材の面角は
90° (絶壁型)と 45°(傾斜型) の二種類が考えられますが
傾斜型 のほうが 絶壁型 より 加工は楽です。
でも 傾斜型は下手をすると 小さな穴のあいた多角形を作ってしまいます。
出来るだけ 細めの材を使うといいでしょう。

このブログで お伝えしている 18種類の多面体の 二面角は
[3,3,3] と [3,6,6] を除いてすべて 90°以上なので この方法で製作可能です。

下の画像は [3,5,3,5] で 6mm の角材を 斜めカットされた 角棒で作っています。
長さは 23mm 絶壁型 です。

三角形の接合角は 30° ( 112/194 ) 五角形は 54° ( 245/178 ) です。

接着剤は 合成ゴム系を用います。
接着部分の可塑性がしばらく残るので
厚紙を切り抜いて多面体を作るのと同じような 感覚です。
左側の形状が 右のような組み合わせで作ったもので 二つ合わせて完成です。

PIC_1243

[3,3,3] とその複合多面体
sakai_1102

[3,6,6] とその双対多面体
sakai_0817

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